1クラス30人としたら、クラス内に3人の子どもは味覚障害を持っているという統計。
これは2014年の東京医科歯科大学が発表した統計で、小学1年生から中学3年生まで349人の味覚の調査結果です。
人は味覚があるから食事を美味しく食べられます。
しかし味覚が発達していないと、体に様々な悪影響を及ぼします。
味覚異常があると、本来は美味しい食事を美味しく感じることができません。
すると自然と食べられる食事の幅が狭くなります。
食事の幅が狭くなると栄養バランスの偏った食事を取り続ける結果になってしまいます。
そんな大事な味覚を幼児期に育てるにはどうしたら良いか。
今回は味覚の話と幼児期に出来る味覚育児についてです。
食生活に要注意!〜味覚障害の原因
子どもの味覚障害の原因は食生活習慣が大きく関わると言われています。
原因の例①濃い味ばかりのものを食べる習慣
濃い味に慣れてしまうと薄味を無味に感じてしまいます。
薄味を美味しいと思えず自然と濃い味を好むようになります。
すると味覚が鈍くなります。
原因の例②良く噛まないで食べる習慣
良く噛むと味覚細胞を刺激するので味覚の発達を促します。
良く噛まないと味覚発達の機会を失うことになります。
味覚障害とは
≪味覚の感度が低下したり、味覚のいずれかもしくはすべてが消失している状態≫
のことを指します。
味覚障害までなくても、味覚感度の低下を感じることは身近にあるものです。
例えば
子どもの時に嫌いだったピクルスが、大人になったら食べられるようになったなぁ
なんて経験はありませんか?
それは舌にある味を感じる味蕾(みらい)が少なくなることで、味に対して鈍感になったと考えられます。
加齢により味蕾が少なくなることは自然現象なので、病気ではありません。
でも子どもが正しく味覚を認識できないとなると話が違います。
風邪などの疾患で一時的に味覚障害を併発してしまうこともありますが、味覚の発達がうまくいっていない場合は注意が必要です。
味覚は3歳までに育つ⁉︎
“味覚は3歳までが勝負”とよく言われます。
正確には10歳までに育つのですが、その多くは3歳までに決まると言われています。
つまり、乳幼児期の前半は味覚を育てる大切な時期。
将来味覚の認識に異常が出るかどうかは、幼児期の食事が左右する可能性が高いです。
味覚を育てる方法①
様々な味を体験させることが必要です。
とは言っても幼児期の舌は敏感。
大人が感じる様々な味ではなく、子どもが感じる様々な味です。
そこを忘れてはいけません。
私が一番簡単な方法だと思うのは“出汁を効かせること”です。
出汁にはたくさんの種類があります。
ということは様々な味があるということです。
挙げてみるとこんな感じです。
・こんぶ出汁
・かつお出汁
・煮干し出汁
・きのこ出汁
・野菜出汁
・これらの合わせ出汁
ぜひ出汁を効かせて、様々な味を体験させてあげて下さい。
味覚を育てる方法②
薄味にすることです。
離乳食は終わったとはいえ、大人と同じ味付けは濃いです。
幼児期も薄めの味付けで十分に味を感じることができます。
この時期に濃い味、甘すぎる味、添加物の味に慣れてしまうと
さらに濃い味でなければ食べない様になってしまいます。
これは味覚だけでなく、生活習慣病を引き起こす要因となり得るので注意が必要です。
具体的にどのくらいの味か…
出汁をきかせたレシピをご紹介します。
大人の方も美味しく食べられるので、ご参考にされて下さい。
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