台所で包丁と並んで危険を伴う“火”。
慎重に取り扱う必要があります。
最近は日常で火を身近に感じる機会が減りました。
夏は花火をしたり冬は焚き火をしたり等、昔は風物詩でしたが今は出来ない環境も多いですよね。
薪をくべてお風呂を沸かすなんてことも無い方が多いと思います。
つまり火を身近に感じる機会が少ない今、子どもへその取り扱いについて改めて教育をする必要があるということです。
今回は台所育児で初めて“火”を使う時のお話です。
火を使う調理は何歳から?
明確な決まりはありませんが、おおよその目安として3歳頃からが良いです。
包丁と同じく早ければ良いわけではありません。
火=危険
という認識ができる必要があります。
逆にもっと早いタイミングでも、理解をしてポイントを抑えれば取り扱いは可能です。
ポイント① 火の説明をする
お手本を見せる
まずは鍋に水を入れてコンロの火をつけてみせます。
また消し方も見せます。
操作の仕方をしっかり教えます。
火をいれることでどんな変化があるか見せる
操作を教えたら、次は鍋の中の水がどう変化するかを見せます。
プツプツと気泡ができ、湯気が出てきます。
手を近づけると熱いことも感じます。
大人にとっては当然すぎる現象ですが
子どもにとってはこの“変化”を目で見ることで火の役割を覚えます。
お湯以外にも火をいれることで形状が大きく変わる食材で試してみて下さい。
卵は大きく姿が変わるのでおすすめです。
言葉でも教える
火を使うことで変化することを理解したら、それは危険を伴うことを教えます。
火傷をしたらどうなるか
不必要に使おうとしたらどうなるか
等を伝えます。
大げさに伝えて恐がらせる必要はありません。
事実を簡潔な言葉で伝えます。
“火に触れて火傷をしたら痛い”
“もし他のものに燃え移ったら火事になって危ない”
ということで良いです。
お母さんが真剣な表情で目を見て伝えることで
“気をつけないといけないことなんだ”と伝わればOKです。
あとは実際に使いながら、その場その場でしっかり伝えていきます。
ポイント② ろうそくから火を理解する
日常から火のある生活環境であれば、台所育児に向けてわざわざ教える必要はないかもしれません。
身近に火を感じられない環境の場合は、まずろうそくを使います。
ろうそくに手を近づけると温かく感じること、
もっと近くに近づけると熱いこと、
火はつけたり消したり出来ること、
消した後のろうそくもしばらく熱いこと、、、
火にはそれだけの力があることを理解します。
ポイント③ 調理中の工夫
沸騰したお湯が入った鍋に食材を入れる
お湯の跳ね返りが恐くて、食材を高い位置から落とす様に入れてしまいがちです。
お湯の水面近くからそっと入れる様に教えます。
水面に手を近づけることを恐がる場合は
鍋をいったん火から離して濡れ布巾の上に置き、ゆっくりと入れます。
火をかけながら別の調理に取りかかる時
お母さんは感覚で「そろそろ沸騰するな」や「だいたい何分くらいか」と予想出来ると思います。
台所育児を始めたばかりの子どもは、その感覚がありません。
また火をかけた状態で別の調理をする場合
お母さんも火をかけているのを忘れてしまうことがあります。
最初はレシピに何分と記載がなくても、タイマーを使う様にします。
調理を失敗しない為もありますが、空焚きや吹きこぼれによる火傷等を防ぐ為でもあります。
番外編~IHヒーターの場合
“火を使わないので安心”
と思いがちなIHヒーターですが、火傷など怪我の危険はあるので教える必要があります。
ガスコンロと同様、ろうそくの火を見せて
火=危険
だということを教えます。
それに加えてIHヒーターにも同じ危険があることを教えます。
火の危険性としっかり結びつけば子どもは“ケガするかもしれない危ないものなんだ”と認識します。
IHヒーターのご家庭も必ず火の取り扱いについては教えたうえで、コンロを使う様にします。
火のことが分かったら必ず伝えること
危険、危険と強調してきましたが
最後に忘れてはならないことがあります。
それは
です。
これを伝えなければ“料理するのって恐い”という警戒心が生まれてしまいます。
一緒に楽しく調理をする為に危険性も話しているということを、子どもへ伝えていきましょう。
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