【コラム】“一人っ子はかわいそう”と言われたら…“ありがとう”で解決

子育て論

私は一人っ子です。

私の子どもも今のところ一人っ子です。

 

皆さんは一人っ子がかわいそうだと思いますか?

 

私は全くかわいそうだとは思いません。

 

子どもが2歳になったあたりから「2人目はまだ?ひとりはかわいそう。」と何度も言われてきました。

 

今回はこんな方へ呼び掛けたくて書いています。

 

・自分が一人っ子で嫌な思いをした方
・周りの「2人目はまだ?」に辟易している方
・一人っ子がかわいそうと思う方 
・かわいそうと言われて不安な気持ちの方

 

 

1人っ子のイメージ

よく耳にするイメージを挙げてみます。

 

・わがまま 
・自己中心的 
・マイペース 
・内向的
・かわいそう

 

マイナスイメージが強いですね。

私は特に“かわいそう”という表現に違和感があります。言っている側は悪気なく純粋な同情心で言っているパターンが多いのがまた厄介です。

 

私は子どもの頃、「一人っ子?かわいそうに。寂しいでしょう。」と面と向かって言われたことがあります。そして当時は小学生くらいだったと思いますが、これを言われた場面や言葉を今でもこうやって覚えています。

 

出産をした後は、「お子さんひとり?一人っ子はかわいそう。子どものことを思うなら絶対に弟か妹を作りなさい。」なんて、その日初めて行ったお店の店員さんから言われました。

まるで一人っ子の親は子どものことを考えていないと言われている様でした。

 

同じ様な経験をされた方はいらっしゃいませんか。

 

そもそもなぜその様なイメージがついているかを掘り下げてみました。

 

・おもちゃを誰かと分ける、譲り合うという経験が無さそう 
・競争相手がいないので自分のペースだけで過ごしていそう 
・ひとりだから親が甘やかして育てそう 
・単純にひとりで寂しそう

 

意図していることは理解できます。

でもそれは本当に「一人っ子であるがゆえのことなのか?」という疑問が出てきます。

 

確かに家の中でおもちゃの取り合いになったことはありませんが、友達のお家に遊びに行った時におもちゃの貸し借りの流れを学び、保育園では当然の様に同じおもちゃをみんなで使います。

 

私の幼少期は門限が早かったり、物を買ってもらえるのは誕生日とクリスマスだけだったり…。

 

これは甘やかされているのでしょうか。

 

 

違いはあれど優劣はない

兄弟が居るか居ないかで家庭の雰囲気は違うでしょうし、成長の仕方にも影響すると思います。

例えばお兄ちゃんお姉ちゃんがいる子は、歩きはじめや言葉覚えが早い等です。これは家庭環境が要因のひとつである例です。

 

でもその成長に違いはありますが、どちらが優れている・劣っているということはありません

 

そして性格形成には育った環境の影響が大きいと言いますが、その環境は家庭だけでなく保育園・幼稚園・学校・習い事など様々にあります。

家庭だけではないのです。

 

兄弟がいる人でもわがままな人はいますし、競争心のないマイペースな人もいます。

そもそも個性と捉えてしかるべきことです。

 

 

 

親に何かあった時…

唯一、“かわいそう”の意味を正当化できる理由があるとすれば、親に何かあった時(介護が必要になった、亡くなった等)の大変さにあるかと思います。

 

兄弟が協力して助け合い乗り越える。

そんな経験は一人っ子には出来ません。

 

でもそれが“かわいそう”とは言えません。

 

兄弟が居ても遠方であれば介護は近くに住む自分だけとなったり、兄弟がいるからこそ揉めごとになってしまうケースもあります。

 

また、結婚をすると家族が増えます。

有事の時に結婚しているかどうかでも環境は大きく違います。

 

この点だけにおいて一人っ子を悲観する必要はないと言えます。

 

 

かわいそうへの撃退法は“撃退しないこと”

世の中には一人っ子がかわいそうと思うことを、本人に伝えてくる方がいます。

その時にどうやって対処するのが一番良いか、悩みどころですね。

 

子どももひとりである私が今までの経験から得た撃退法は「撃退しないこと」です。

 

詳しくお伝えします。

 

一人っ子であることに自信を持つ

私の周りに多いのが、自分自身(もしくは一人っ子の子どもを持つ親自身)が一人っ子であることを引け目に感じているパターンです。

そうなると周りから言われることを気にしてしまい落ち込む、というナンセンスなことになってしまいます。

まず、自信を持ちましょう。

 

ただ何も無いのに急に自信は持てないので、私の思う一人っ子だからこその良いところを挙げます。

 

ここで注意したいのは「一人っ子と兄弟がいる子の違いはあるけど優劣はない」通り、逆に兄弟がいる子と比較して一人っ子が優れているというものもありません

比較ではなく一人っ子であることだけに注視して挙げていきます。

 

・ひとり遊びが上手になる(子)
・子どもの時から大人と話すことが上手(子)
・習い事などお金に余裕を持てる(親) 
・細かな成長に気づいてもらえる(子)

 

 

華麗にスルーする一言を持っておく

“かわいそう”に対して撃退しようとしてはいけません。撃退しようとするパワーを使うのは無駄です。

 

なぜなら撃退しようとするとさらに攻撃されることが多いからです。

 

例えば

 

2人目はまだなの?

ひとりじゃかわいそうよ。

えめさん(管理人)
えめさん(管理人)

いや〜年齢的に難しいかなと思って。

そんなことないわよ!

今は高齢出産もよくあるじゃない。

 

と説得しようとされる方も少なくありません。

 

 

相手にはせずに、しかし無視をすると変な空気になりかねないのでスルーすることにします。

 

私が持っている一言はこちらです。

 

アドバイスありがとうございます。

 

簡単過ぎて申し訳ありません。

 

これでこの話は終わり、と暗に示します。

このひとことでそれ以上は言ってこなくなるか、言われても割と早めに話題を変えることが出来ます。

 

みなさんもお決まりの一言を自分の中に持っておいて、“かわいそう”と言われたら何も考えずその言葉を言って終わりとすればストレスも軽減されます。

 

 

それでも…
1人っ子であることが気になる方へ

私は一人っ子です。

なんでも話せる友達はいますし、仕事では少人数ですがある程度の人を束ねる仕事をしています。

自分のペースが好きですが、人のペースに合わせる必要性も知っています。

 

私がこのような性格に育ったのは、家庭+他の環境によるものかもしれません。

 

・小さい時から祖父母の家へよく行き、親戚に会う機会が多かった
・幼稚園に行っていた
・2歳から音楽教室に通って同世代と接する機会があった
・転勤族で転校を何度も経験した

 

もし自分の子どもが一人っ子であることで性格に不安を感じられている親御さんは(そもそも何も心配することはないのですが)、何か対策が欲しいところですよね。

 

一番早いのは

幼児期に子どもと同世代が集まる場所へ積極的に行く

ことです。

 

どこの地域でも主催されている場所(支援センターや○○広場、等ネーミングは様々)があると思います。

私は母乳マッサージで通っていたサロン開催のイベントに、卒乳してからもよく参加していました。

 

同世代の子の動きを見ることで真似をします。おもちゃの貸し借りを覚えたり、ルール性のある遊びを覚える機会にもなります。

 

一人っ子に限らず、子どもの成長にとって行って損はない場所なので参加されることをお勧めします。

 

 

おわりに

私がお伝えしたかったことは以下の通りです。

 

・一人っ子かどうかではなく子ども個人をみる
・一人っ子に引け目を感じない 
・かわいそう論を相手にしない
・子どもが集まる場所へ積極参加する

 

私自身が長年モヤっとしてきた話なのですが、スルー言葉をひとつ身につけるというシンプルなことで、かなりストレス軽減されました。

 

悩んでいる方は、悩まずに堂々として下さい。

ぜひ一緒に一人っ子育児を楽しみましょう。

 

 

今回の内容は決して“兄弟が居ることを否定する”ものではありません。
私自身、2人目欲しいな…と思うこともあります。 
今回は“1人っ子はかわいそうではない”ということを広くお伝えしたかった旨ご理解いただければと思います。

 

 

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